無料化は実現可能か

総体的に見て

メリット・デメリット、無料化までに何をどうすれば良いのかなどまで考えた中で総合的に判断するならば、高速道路の無料化は現段階では不可能、と言わざるをえないでしょう。必ずとはいかずとも、課題をクリアするためには必要な情報を途切れさせるわけにはいかないため、所々の問題をどうクリアするかが焦点となります。中でも高速道路の無料化によって生じるマイカー時代、などというものが本格的に到来した場合に、電車など不要だという極論を考えている人たちには異論を唱えたいところだ。

マイカー時代というが、それは既に訪れているために今更感が強いといえる。そもそも、企業によっては自動車での通勤を認めていないところもあったり、更に駐車場の問題という面でも確実に火の矢が飛びかねない事態になりかねない。そうした問題を頭のなかに入れているかどうかは別としても、必ずしも鉄道が不要だと断言できるような時代には至っていないでしょう。

ただ無料化というのは理屈で考えれば、いずれは必ずなるものだと言えるのです。こちらも軽く触れましたが、高速道路を始めとした有料道路とは建造に掛かった借金を全て返済することが出来れば、自動的に無料開放するのが通常の顛末となるはずなのだ。

ただこの無料開放に関しても日本的には消極的に捉えている節がにじみ出ているのです。

当初の予定では

例えば東名高速道路に関していえば、建設が始まった当初は建造に掛かった借金を全て完済するまでは『無料開放することはない』と考えられていた。これは実に妥当な判断と言えるでしょう、そして完済し終わった後は自動的に無料開放される予定だったものの、時の政治によりそうした考えが根底から無かったことにされていく風潮が強くなってしまったのです。

まずは田中角栄内閣時には高速料金全国プール制が導入されたことにより、高速道路の収支を全国的に合算して利用者の多い路線の収益で他の赤字路線の借入金を返済するという状態が出来てしまったのだ。必要だからと判断して作られたはずの高速道路の中には、利用者数が大幅よりも少なくて赤字経営が続いているという問題もあった。そのため自身の借金を返済出来ずに、代わりに自分たちの系列の他の路線が受け持っている赤字分を返済しなければならないというのだ。おかしな話だと感じるのだが、これは当然だろう。

これらの動きに対して、更に2002年には道路関係の関係者が集結した際には将来的な高速道路の無料開放を永続的に諦める方針まで打ち立ててしまい、挙げ句の果てには日本道路公団民営化によって恒久的な有料化が決定されてしまった。そのため現在までに無料開放という可能性はわらをも掴むほどの少なすぎる可能性でしかないものの、最終的には民営化してから45年以内で借金完済が義務付けられていて、それ以後は無料開放するようにという判断も下されている。

最終的にそこまで到達するかどうかも判断に喘ぐが、兆しとしてはあまりに小さ過ぎるのが本音だ。

最終的に

高速道路無料化を真に望んでいる、という人は少なからずいるでしょう。そうした少数派の意見が本当に届くかどうかも定かではないにしても、いつかは実現する日が来るかもしれません。ただ先にも触れましたが、必ず返済出来て無料開放する日が来るだろうとは断言できないのも事実。45年という歳月を掛けて借入金がきちんと完済されるかといえば、それも不透明なところではあります。

総合的に考えればいつかは、という望みを持つ分には問題無いでしょう。ですが高速道路の無料化が本格的に始動するのかどうかもその時の政権が判断することにはなりそうだ。

鉄道不要論はあるか

ちなみに個人的なことを言わせてもらえば、いくら高速道路無料化が始まったところでマイカー時代が必ず訪れるとも言いがたい。地方はともかく、都市部で電車の移動が必需で当たり前の様になれば朝がどうなるかは目に見えている。それで遅刻でもしたら洒落にもなりません。不要になるから新規事業を起こすひつようもない、などと暴論を叩く前に起こりうる可能性を示唆してから考えなくてはならないのはここでも同じでしょう。

メニュー