一時期話題になった無料化計画

民主党のマニフェストにて

日本で有料道路を無料にする、という動きについて本格的な動きを見せていた時代が今から6年ほど前にあった。覚えている人もいるでしょう、そしてその中には期待していた人も多いはずだ。その頃はこれでやっと日本が大きな全身を踏み出せると信じていた人も多かったでしょうが、出っ歯を挫かされたことに変わりなく、そして問題も大きくなっていきます。過去の歴史でこれまで野党に甘んじていた民主党が政治の実権を握った歴史的瞬間を見せた年、ここにマニフェストとして掲げていたある1つがこの記事に大きく関係している。他でもない、高速道路を無料化するという点についてだ。

自動車乗り、そして運送会社などの搬送を担う業界にとって見過ごせない話題の1つだったものの周囲の過激な反発などに見舞われてしまい、実現することのなかったアイディアでもあります。今でも根強く無料化するだろうと期待している人もいるでしょう、実現する可能性に少なからず期待している人もいるでしょうが、果たしてそんな日が来るかどうか。

この無料化案は2003年の衆議院選挙にて掲げられて以降、民主党が目標とする施策として推し進めていましたが、それが現実のものになるわけ無いだろうと考えていた人も多かったでしょう。ですがそんな民主党がいざ政権を握ったことにより、恒久的とはいかずとも実際に運用してみようという動きにまで発達しました。しかし各業界からの反発はもちろん、様々な問題要素が併発しかねる自体になったため、目論見は凍結という段階にランクダウンしてしまったのです。

無料化を推進すればいいことが起きる、そう考えられていたもののいきなり方向転換するには十分な下準備が足りなかったようだ。しかし現段階でも根強く期待し続けている人もいるでしょうから、万に一つの可能性もない、とは言いたくないと思っている人も多いのかもしれません。

実験を介して

実際に行われた社会実験が2010年6月末より開始となりました。この実験結果によって無料化までの道のりがどのようになるかが左右されていたため、結果がどのようにはじき出されるかが大いに期待された。丁度夏のお盆に向けたシーズンだけあって、自動車の使用頻度回数はもちろん、どの程度の区間まで無料化の対象にするかも含めて検証が行われました。自動車を運転しない人にはあまりピンとこない話題だったかもしれませんが、この時時代は動いた的に大きな流れを感じたように個人的には思えたものです。

そんな実験からおよそ半年という時間にどのような動きを見せたかというと、全体的には案の定というように昼夜問わずして『全体的な一般車両の高速道路利用が増えた』という答えがはじき出されました。高速道路の無料化により自動車以外の鉄道を始めとした物流にも大きな影響を及ぼすと思われていましたが、半年間という時間の中ではとりわけ大きな変動を見せることがなかったのも特徴と言っても良い。それはそれ、というところか。

高速道路の無料化は恩恵が誰にでもあるように見えるものの、沖縄を始めとした離島に在住している人や高速道路が届かない地方に住んでいる人たちからしたら、恩寵はあまりなかっただろう。特定の人に喜ばれこそするが、実施して見た限りではとりわけ危惧されていた問題もなかったと言って良い。このまま次の段階に進むかと思われていたが、無料化の実施を凍結するという決断に繋がる事態が起こってしまったのだった。

震災による被害

2011年2月半ば、この時までは無料化に繋がるだけの準備が着々と進行していました。これなら将来的に無料化も夢ではないと思われていた中でやってきた悪夢が、2011年3月11日に起こった東日本大震災という災害が全ての段取りを狂わされてしまったのです。これにより高速道路の無料化、などと悠長なことを言っている場合ではなくなってしまい、2011年6月には一時的な凍結が決定され、現在に至っては無期限の凍結処分とまで言われてしまっている。

その時期には被災地へと向かうトラックやバスなどを対象にした復興支援を目的とした団体に無料で現地まで向かうことが出来るようにと無料化する計らいも見せていました。ただこの時、災害により交通事情がまともに機能していなかった事もあって、現地では慢性的な渋滞が発生し、有料道路事業者の経営を圧迫したりとする被害も起こってしまいます。この中には被災者が移動するため、無料で通行できるようにと申請する数が各自治体から出されたこともあり、各地で交通ラインがパンク寸前まで追い込まれたといえるレベルまでに至ったという。

こうした背景から被災者支援を目的とする活動であっても、無料化にする施策は同年の8月末で完全に締切る事となった。

震災により

あくまで天災、いつ起きるか分からない自然災害だっただけに高速道路の無料化という案はあえなく花が散るようにしぼんでしまいます。もし震災がなければ、数多の反対を押し切ってでも無料化が実行されていたのかというと、それも一重に断言出来る材料があるかといえばあるわけではない。何しろ無料化にすればいいことだらけという現実ばかりではなく、それに伴った代償も生じるという点を意識する必要があった。

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