有料道路が無料になる時

有料道路と指定するための絶対条件

日本と中国では有料道路に対する見方も全く異なる、そういう見解をしていいでしょう。如実に抱え込んでいる事情も異なれど、お金という問題点が同一なのは皮肉ともいうべきか。ただどちらにしても有料道路と呼ばれるためにはきちんと条件がなくてはならない。ただ交通事情を良くするため、という理由だけでは値段設定をしていいかと言えばそうでもないのだ。では何を条件とすれば有料道路と出来るかというと、一番は『利用者に価値を生むかどうか』という一点に尽きます。

わかりやすく言うと、Aという地点へ向かうためにはBかCのどちらかのルートを使用しなければなりません。この時『Bは無料で通れる道路を使用していきますが、その際には20分もの時間移動』が必要になるのに対して、『Cは一定金額を支払って道路を使用しますが、到着時間はBよりも15分も早く着ける』という点が挙げられます。

今回は対比するためによりわかりやすくするための差となっていますが、20分と5分で着くではやはり後者が魅力的だ。特に仕事などで困った際には前者よりも後者を使用するのが適切でしょう。このように利用者が使用してよかったと思えるだけの価値があるとすれば、その分に見合った料金徴収をしても良い、ということになるのです。つまり利点のない有料道路を開通したとしても需要はないため、料金設定は不当と判断されてしまうのです。

有料道路を建造した人が便利と思って建設したとしても、実際に利用してみてお客さんから評判を集めなくては有料道路として開通することも出来ないという。有料道路として認められるのも中々骨折り損なのだ。

有料道路と高速道路の差異を認識して

有料道路の話をしていると必然と高速道路についても関係してくると予想するでしょうが、お金を払うという点を入れるだけではどちらも似たようなものであるとは言えないのだ。それもそうだ、有料道路と高速道路とでは尺度的な観点でも大きな隔たりを生んでいるのです。大雑把に言えば有料道路は『一個人』という観点から、高速道路は『国』という視野の広がりでものを見極めます。そのままそっくりというわけではありませんが、個人の尺度で見る有料道路と国の尺度で考える高速道路の違いとしては『どちらがより多くの人が便利だと感じる道路か』、その一点を考えた上で建造されているのです。

それもあり、本来高速道路と呼ばれるものは国が認めたものしか名乗ることを許されておらず、特定の住民だけが利用するようなものには高速道路というのは使ってはいけない決まりとなっている。白山白川郷ホワイトロードにしても、日本全国を行き来する人がそこを通るかといえば通るわけではない。あくまで近隣の住民や観光客が楽しむ、特定の運送会社が便利だと感じるか、という理由では高速道路としては認められないのです。

お金を掛けずして

有料道路という話をしていると、一時期話題になったあの話に触れておく必要があります。それは本来料金が掛かるはずの道路が、ある日を境に無料になるということが実際に起こっています。お金を払わないといけない道路が無料になる、というのをただ嬉しいと一言で語るには惜しい話だ。ではどうして無料になるのかというと、単純に言えば道路建造までに至った『全ての借金が完済できれば』、という点がクリアできて初めて、無料になるというのです。とても長い道のりなのが見て取れます。

現状ではそうした高速道路を始めとした有料で通る道路、その大半が稼働し続けている。お金を掛けずして通れないものかと考えても、距離的・時間的な面で高速道路を抜きにしての選択はしづらいところがある。

中国の問題点とは

ここに先ほど話した中国の有料道路が抱える問題点が隠されています。本来なら借金を全て完済した場合には道路を無料で開放しなければならない決まりですが、それが分かっているせいもあって中国の有料道路を管理している運営会社は、事業に関する一切の情報を秘匿するという強硬策に出ている。要するにこのまま荒稼ぎをしたいのに開発状況を公開でもしたら、いつか来るだろう無料開放の日を予期させる事になってしまい、完成までいつかなどと計算させられては利益搾取に障害をもたらしてしまうと考えているのでしょう。

子供みたいな理由と受け取る人もいますが、まかり通っている時点で色々な問題を抱えている国内事情を察する事が出来る。国民が憤るのも分かるものの、有料道路を無料で解放すべきだという声は中国だけではない。

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